Leasing Division
賃貸仲介・リーシングマネジメント
オフィス移転の流れ
オフィスの移転は物件探しから、完全移転まで6ヶ月ほどみておくとよいです。
現オフィスビルの契約書で原状回復の条件を確認しましょう
オフィスの原状回復は、契約終了後にテナント側(入居企業)が現在入居中のオフィスを原状回復する義務を負うのが通常です。
一般的には、壁、天井、床などの塗り替え、張り替えはテナント側が費用負担する場合が多いですが、「どこまでの現状回復なのか?」「工事業者の選択はテナント側で決めることができるのか?」等の問題があるので事前にビルオーナーと相談しておきましょう。
原状回復の範囲は、内装全般から設備関係に至るまで入居時の状態に戻すというのが基本です。工事業者の選択は、ビルにより異なります。基本的にはビル側の指定業者が存在するため、ビル側に任せることになります。特に大規模なビルやビル管理会社・ビルメンテナンス会社が入居しているビルの場合は、必ず指定されます。
できれば手間のように思えますが、入居時の写真を撮っておいたり、付き合いのある内装会社等があれば、そこに見積りをしてもらったほうがよいでしょう。それを基に、ビル指定業者による原状回復工事の見積りをチェックします。原状回復の費用に関しては、必ず交渉をしてください。交渉次第で値段が変わってきます。
現オフィスビルの契約書で保証金返還の条件を確認しましょう
保証金(敷金) の返還について、返還時期、返還額を確認しておきましょう。
保証金(敷金) とは、賃料の支払い義務、あるいはその他の債務の担保として無利息で貸主(ビルオーナー)が預かるものです。これは、賃貸契約が終了した時に借主(テナント側)に返還されます。返還時期は、旧オフィスの明け渡し時、または明け渡しから3ヶ月後、あるいは6ヵ月後という場合が多いようです。
賃貸契約終了明け渡しまでにテナント側(借主) に賃料の未払いやその他の債務がなければ、保証金(敷金)は原状回復費用を差し引いて、テナント側(借主)に返還されるのが通常です。
また、償却 (敷引)がある場合、”何%なのか”確認しておきましょう。
現オフィスビルの契約書で解約予告の時期を確認しましょう
賃貸オフィス契約の解約には、契約期間終了による場合とテナント側の諸事情による中途解約があります。一般的には同じ扱いですが、通常6ヶ月前(あるいは3ヶ月前)までに解約予告することが契約書に記載されています。確認の上、早めに移転の連絡を済ませておきましょう。
予告期間に満たない中途解約の場合、予告期間までの賃料は支払わなければなりません。その場合、解約日までは賃料を支払うことになるので、新入居オフィスと現入居オフィス両方の家賃を二重に支払うことになります。
このような事態は避けたいところですが、そのような場合は、賃料だけでよいのか? 共益費を含むのか?を確認しましょう。
オフィス物件情報の収集
移転計画に沿って、オフィス物件情報の収集からスタートしましょう。幅広く、密度の濃い情報を集めるため信頼のおけるビル仲介会社に依頼するのが、効率よく情報収集できます。
オフィスビルを選ぶためにも候補物件の調査・下見は非常に大切です。時間の許す限り、多くのビルの下見をして比較検討してみましょう。最初の内は理想のオフィスビルを目指しすぎて、なかなか合格点が出ませんが数多くのビルを見るうちに目安ができます。最初に候補から削除したビルが再度候補になる場合もよくあることです。
しかし、多くのビルの下見は大切ですが、多くのビル仲介会社に依頼するのはお勧めしません。ビルオーナーは複数の仲介会社に依頼している場合がるので、物件情報が二重になる場合が多いのです。
また、複数のビル仲介会社に依頼した上に、数多くの物件をみていると、迷ったり混乱するなどで、当初の移転コンセプトとずれた物件を選んでしまうことがあります。信頼のおけるビル仲介会社であれば、その点もケアしてくれるでしょう。さらに候補物件の下見の時には、簡単なオフィスレイアウトを考えながら、実際に仕事している時を想像してみてください。
移転の目的・動機の明確化
移転計画として、移転の目的、動機を明確にしておきましょう。このキーワード及び基本コンセプトは最後まで念頭に入れておいてください。
例えば、「広く拡大したい」 「狭く縮小した」 「企業イメージをアップしたい」 「社員のモチベーションを高めたい」「オフィス環境の改善」 「賃料が高い」 「立地が悪い」 「建物・設備が古い」などの目的です。
それに基づいて新オフィスの規模・立地・設備などの移転条件を決めましょう。
「事務所スペースは何坪くらい必要であるか?」「どのあたりの地域が最適か?」「賃料や共益費等のランニングコストの予算は?」 「敷金や保証金も含めて総予算は?」 「空調時間・OAフロア電気容量・電話回線・光ファイバー・駐車場などの必要な設備は?」 「移転時期はいつ頃の予定か?」等です。
賃貸オフィス契約書の流れ
気に入ったオフィス物件が見つかったら、契約条件の確認と入居申込みの準備を勧めます。入居申込み者には、会社名・住所・業務内容・取引銀行等を記入します。
会社案内・登記謄本を添付して入居の申込みをします。ビルオーナーは、これに基づいて企業の信用調査を行います。調査結果に問題がない場合は、契約書の作成に入ります。しかし、本契約に先立ってオフィス物件をおさえるために手付金(保証金・敷金の20%程度が相場)を収めるケースもあります。
手付金は保証金の一部に当てられるのが一般的ですが、キャンセルした場合は戻ってくるのか等を、再度確認し納得した上で「借りる」 という意思表示するために預けましょう。
預けた際には、必ず預り証 (領収書)をもらうことを忘れずにしてください。キャンセルした時にお金(手付金)を返してくれるという約束がある場合は、その書面も貰っておきましょう。
契約日までに保証金(敷金)の金額を入金処理しておきましょう。銀行振込の場合、振り込み手数料は原則としてテナント側の負担となります。現在では、保証金(敷金)は契約日までにオーナー側で入金の確認が取れるように振り込むのが一般的です。
賃貸借契約書の内容を双方でもう一度確認します。不明な点は再度話し合い、充分に理解、納得の上、最後に捺印をして契約成立です。契約時には、会社実印、会社の印鑑証明書、代表者の印鑑証明書、会社の登記簿謄本、保証金、前払い賃料、共益費を持参しましょう。
また、保証金や前払い賃料、共益費を手付金(予約金)として振込入金した場合は、預り証(領収書)を持参してください。同時に現入居ビルの解約手続きを行い、明け渡し月の賃料を支払いましょう。
ここで再度、保証金の返還、原状回復工事について確認しましょう。
オフィスプランニング レイアウトの作成
オフィス移転や新規開業は、とても大きなイベントです。その中でもオフィス移転は現状のオフィスの問題点を解決できる絶好の機会です。数年先まで人員増や組織変更、情報化などを考慮して、機能的で働きやすい快適なオフィス環境を創りましょう。そのためにも、配線処理などの変化に対応できるフロアや、間仕切り、パーテーションなどのシステム家具やワークステーションを選ぶことが大切です。
また、オフィスレイアウトの際、電気系統や照明、空調、消防法などの複雑な制約があるので充分に注意が必要ですオフィス移転では、トータルサポートしてくれるコンサルティング会社などに依頼することが得策でしょう。
まずは、オフィスワーカーの満足度や、OA機器の使用状況などを調査して、現状の問題点の整理から始めましょう。下記の項目については、当初の基本コンセプト(移転目的・動機)に充分配慮を払いながら、必要なエリアにゾーニングすることが大切です。
【パブリックスペース】
応接室、会議室、総合受付、リフレッシュコーナー、更衣室、給茶コーナー、休憩室、コピーコーナー、閲覧室、役員室、一般事務スペース、電算室、倉庫など弊社の提携会社にて、無料でレイアウトプランの作成サービスを行っております。ぜひご活用くださいませ。
レイアウトの決定から各業者の選定
オフィスレアウトの決定とともに、各種の発注業務が発生します。
引越業者の選定から電話・FAX・OA機器の移設・新設、増設、オフィス家具・什器の追加購入、移転案内状社内印刷物などがあります。
それぞれ業者を決定したら、レイアウト図面に沿って、打ち合わせを行います。オフィス家具・什器の新規購入する物、移設するもの、廃棄処分する物を明確にして、壁・床などの内装工事やOAフロア・電話空調・照明などの設備工事を含めたオフィス移転作業の手順、スケジュールを決定します。
引越し日の確定と注意事項の確認
移転の3ヶ月前になったら、そろそろ引越し日を確定させましょう。下記注意事項に留意しながら、具体的な引越し日を決定します。
【引越し日の決定】
年間の引越し日の35%は、3月15日~4月10日に集中すると言われています。そのため、引越業者も多忙で引越費用がかさむ可能性があります。コストダウンのためにも、できるだけ他の月に実施できるように調節しましょう。この繁忙期をはずせば、価格交渉がしやすい場合があります。また、他のテナントと移転日が重ならないようにビル側に確認しておきましょう。道路が混雑する月末も避けたほうが良いかも知れません。
【電話について】
電話の手続きは、通常一ヶ月前から受付しています。工事日程は、予約後1週間~10日くらいです。3・4月の繁忙期に移転する場合は、早めに手続きを行ってください。新入居オフィスでの電話配線は、什器を搬入する前に済ませておきましょう。現入居オフィスの電話機や主な装置の取り外しを行ってください。電話の移転案内サービスは、3ヶ月間は無料で利用することができます。
また、今の電話局管轄内のオフィス移転でも、番号が変わる可能性があるので注意してください。
社内での打ち合わせ
移転作業がスムーズに運ぶため、社内に移転プロジェクトチームを作ります。各部署ごとに移転責任者を決めて搬出・搬入する物品、順序などを決定しましょう。あわせて、梱包やラベリングの注意点も確認しておきましょう。
【ラベリングの必要性】
荷物の移動は、全てラベルに記入された番号によって行われます。ラベルが貼っていない物は、その場に残されたり、行方不明になってしまうので注意しましょう。引越し作業が円滑に運ぶためにも、ラベルに工夫をしておくと便利です。同じダンボールでも個人の書類なら社員の名前を記載します。また、行き先別(ビル別・フロア別・部署別)に色分けしてみるとわかりやすいでしょう。
【ラベリングの注意事項】
移転当日、かなりの確率で発生するのが荷物の誤搬入です。あらかじめラベルを貼り、どの荷物をどこへ運ぶか明確にしていたはずなのに、当日のバタバタした作業の中で行き先を間違えてしまう物が出てきます。考えられる原因は、ラベルの貼り方です。ラベルはダンボールや什器の上に1枚貼っただけでは足りません。
なぜなら、上に荷物を乗せてしまうとラベルが見えなくなってしまうからです。横に張る場合にも同様で、他の荷物が隣に置かれてしまうとラベルは見えなくなってしまいます。上や隣の荷物が別のラベルだった場合には、ラベルが見えない荷物にも見えている荷物と一緒に運ばれてしまい結果的に違う場所へ行ってしまうことになります。
各業者への発注作業
新しい電話番号が決定したら、移転案内状や社内印刷物の発注をします。
移転案内状は取引先に2週間くらい前に着くように、また名刺は移転後すぐに使えるように早めに準備しておきましょう。
- 発注物(移転案内状・略図の作成・印章・ゴム印・名刺・封筒・伝票など)
- 取引銀行への届出
- 定期乗車区間の変更
- 新聞の配達切り替え
【その他】
リース機器会社 / OA機器会社/ 購買新聞の配達先変更 /損害保険の加入 /保険などの契約変更 /電話の移転案内サービス等(3ヶ月間無料)
電話会社(NTTなど)への届出、手続き
これらの事項は、移転日が近づくにつれて、発注業務や打ち合わせなどで煩雑になってくるのでリスト化して漏れのないようにしておきましょう。
【電話の移転手続き】
契約者名と移転先の住所が確認できる書類 (登記簿謄本あるいは抄本) などを用意し、現在地と届出先の各電話局で手続きをします。電話の移転手続きは1ヶ月前から受け付けています。
工事は予約後7日から10日かかりますが,取り外しは移転終了後がよいでしょう。3~4月は移転シーズンとなるため混雑が予想されます。この時期に移転される予定の方は、早めに申し込んでおいたほうが良いでしょう。
【電話番号の変更】
現在の受け持ち電話局の区域外へ移転する場合は、電話番号が変わります。また区域内の移転の場合でも、電話番号が変わるのことがあるので注意してください。
【電話の移転案内サービス】
電話番号変更による電話の移転案内は無料です。変更後から3ヶ月間は無料でお使いいただいけます。移転手続きの際、必ず申し込んでおきましょう。
オフィス移転説明会の開催
事前に社員には移転説明会を開催して、移転作業の具体的なスケジュール、手順などを説明します。同時に、セクション毎、個人毎の作業分担を明確にして、移転当日に混乱のないようにしましょう。
移転日の直前に、運送業者より梱包資材が届きますので、キャビネット毎、机ごとに梱包します。搬出する物には行き先、所有者がわかる様に統一したラベルをつけて搬入時に迷わないようにしましょう。
また、引き出しや扉は運搬中に開かないようにして、棚板もひとまとめにしてキャビネットの下部におきます。
この作業は、引越し業者が行ってくれますが、個人でされる場合は、ガムテープではなく養生テープを使用してください。什器・備品にガムテープを使用すると、はがあしたあとや粘着部が残ったままになります。
実印や重要書類、個人の印鑑などの貴重品は個人で運びましょう。
また、コンピューターやコピー機などは、移動後の調節やテストランが必要なため、メーカーやソフト会社等業者との充分な打ち合わせが必要です。
各種官公庁などへの届出・手続きを早めにスケジュール化
これらの事項は、移転日が近づくについて、発注業務や打ち合わせなどで忙しくなってくるのでできるけ早めにリスト化して、漏れのないようにしましょう。
各種官公庁への届出・手続き
法務局(移転日から2週間以内に)
移転前の担当部署で手続きをします。移転のケースや移転先によって届出書類が異なる場合があるので注意が必要です。
税務署(移転日から1ヶ月以内に)
移転登記を済ませてから 「登記簿抄本」を添えて 「納税地移転」 の届出書を新・旧の税務署へ遅滞なく提出します特に本店移転の場合は 「定款の変更」が必要です。
都道府県税務署(事業開始日から10日以内に)
都道府県税務署へは 「登記簿謄本」を添付して 「事業開始等申告書」 などを提出します。これらの書類は所在地と転出先の各都道府県税務所へ提出します。
ただし、東京都23区内では転出先の都道府県税事務所へ提出するだけで済みます。
新オフィスへの引越しから、旧オフィスの引越し
移転担当者は、準備が滞りなく終了しているか、作業が進行しているか、関係者や運送会社などと密かに連絡を取り合い、スムーズかつ安全に、確実に実施することが重要です。
新旧オフィスの養生を撤去した後、ビルやエレベーター等に損傷がないか確認します。また。旧オフィスには残置物がないかを確認して、旧オフィスはその後、原状回復の上、引渡しをします。
同様に新オフィスでは、移転終了後、ビルやエレベーター、搬入した家具・什器・設備類に損傷がないかを確認します。引越し後に出てきた廃棄物の処理には、費用負担があります。
また、開いたダンボールの回収には、運送業者との事前の打ち合わせが必要です。
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